劔和會ではこのたび、会員向けに古武術講習会を開催いたしました。多くの会員の方々にご参加いただき、非常に充実した学びの場となりました。
今回の講習の目的は、古武術に特有とされる動きを体感し、日本人が本来持っていた身体の使い方を見直すことにあります。生活様式の西洋化により忘れられがちな、日本的な身体操作の知恵を再発見する機会としたい――そんな思いから、この講習会を企画いたしました。
実施概要
| 日時 | 2025年5月6日 14:00-16:00 |
| 場所 | 劔和會 青山道場 |
| 講師 | 塩崎 雅友 |
古武術の動きを学ぶということ

「古武術」と聞くと、どこか特別なもの、武道経験者だけの世界と思われがちですが、実はその動きの多くは、かつての日本人が日常生活の中で自然に行っていたものです。
重い荷物を担ぐ、畑を耕す、正座をする、挨拶をする──そうした動きには、重心を低く保ち、無駄なく効率よく動く身体の使い方が宿っていました。
古武術を学ぶとは、単に戦いの技を学ぶことではなく、こうした「日本人らしい動き」を取り戻すことでもあります。
講習内容のご紹介

今回の講習では、以下のようなテーマで指導を行いました:
- 正しい姿勢の取り方と重心の意識
- 手足の使い方:連動性と脱力のバランス
- なぜ古武術の動きは速くなるのか:力に頼らない構造
- 目の付け方と呼吸法:視線と呼吸が導く集中
- 心と気の置き方:意識の持ち方で変わる動きの質
これらはすべて、稽古だけでなく日常生活にも活かせる内容であり、参加者からは多くの気づきが得られたとの声が寄せられました。
参加者の声と学び

参加された方々からは、
- 「身体の使い方に対する考え方が変わった」
- 「稽古の動きがより理解しやすくなった」
- 「日常生活でも意識したいと思った」
といった感想が多く聞かれました。中には、自身の趣味や仕事、健康維持にまで活かせそうだという声もあり、古武術がもつ普遍的な価値をあらためて感じる機会となりました。
今後の展望

次回の講習会は、会員の枠を越え、日本の身体文化に関心をお持ちの一般の方々にも広く開放したいと考えております。
身体の動かし方を見つめ直すことは、自分自身を知ることでもあります。古武術に興味がある方はもちろん、「もっと楽に動きたい」「日本の文化に触れてみたい」と思うすべての方に体験していただきたいと願っております。







