居合とは、刀を鞘に収めた状態から、不測の事態などのときに抜き打ったり、捌いたりする武術です。
刀を使い一人で形稽古を行います。
まずは、形の手順を覚え、稽古を重ねることにより体を練っていきます。
居合
無外流居合は、座技が10本、立技10本の形と、内伝3本で構成されております。普段の稽古では、20本の形の稽古が主となります。
まずは、この形の手順をしっかり覚え、そこから動き方など時間をかけて練っていきます。
五用(座技)
五用の用法は無外流居合の根幹をなす形である。
真
敵が刀を抜き上げた刹那に、右脇に向かって切り上げる。左袈裟を斬って仕留める。
連
前後に敵を受けた場合で、先ず前敵の眉間に諸手で抜きつけ、後の敵に振り向いて真向に斬り下ろして仕留める。
左
左方に座せる敵が鯉口を斬らんとするや、九十度左に転回すると共に抜きつけ、真向に斬り下ろして仕留める。
右
右に座せる敵が刀を抜き上げんとするや、直ちに右に九十度転回して、右脇に向って斬り上げ、真向に斬り下ろして仕留める。
捨
前の敵の右腕に抜きつけ、刀を返して踏み出した足を斬って仕留める。
五箇(座技)
体の動作は稍々困難である。故に五用に充分熟した後に行う形である。
水月
横一文字に斬り付け、諸手で突きを入れて仕留める。
陰中陽
敵が我が正面に向かって斬り下ろしてきたところを、体を右へ捌いて受け流し、左袈裟に斬って仕留める。
陽中陰
敵が斬りつけて来るや、左足を大きく退いて敵の刀をはずし、敵の右足に斬りつけ、左足を踏み出し、諸手上段から斬り下ろして仕留める。
響き返し
敵が抜き上げんとするや、右脇に向って斬り上げ、突を入れ、更に斬り下げて仕留める。
破図味
立っている前の敵に向かって、跳び上がって斬り上げ、敵が身を沈めんとする所を突きに出で、敵更にせまるや再び突く。真向より斬り下ろして仕留める。
五応(立技)
相対して立っている敵が急に切り付けてきた場合に応じる形である。
胸尽し
敵が抜きつけて来たのに対し、右足を大きく一歩退いて、之を外すと共に抜刀して右腰にとり、敵の水月を突く。右足を一歩前に踏み出して真向に斬り下ろして仕留める。
円要
後方の敵が斬る付けてきたとき、右に捌き右脇を斬り上げ、真向に斬り下ろして仕留める。
両車
前方左右の敵の場合の形である。左の敵に注目して急に右の敵の霞に切りつけ、直ちに左の敵の左袈裟を斬り、返す力で再び右の敵を真向に斬り下ろして仕留める。
野送り
正面に向って斬り下ろす敵の刃を受け流し、体を右へ抜いて左袈裟に斬って仕留める。
玉光
斬り付けて来る敵の刀を一歩退いてはずし、刀を抜き上げ、一足踏み出して真向に斬り下ろして仕留める。
走り懸り(立技)
走り懸りは立技で、前方にある敵に走り懸って行う形である。
前腰
走り懸って斬り上げ、退く所を真向に斬り下ろして仕留める。
夢想返し
先ず前方の敵に強き一撃を与えて、振り向きざまに後方の敵を真向に斬り下ろして仕留める。
廻り懸り
左に向き直るや抜きつけ、真向に斬り下ろして仕留める。
右の敵
右に向を換えると共に刀を抜き上げた敵の右脇を斬り上げる。真向に斬り下ろして仕留める。
四方
四方に敵を受け、先ず前敵の霞に一撃を与え、後方に振り向くや後敵の左袈裟を斬り、右の敵の右脇を斬り上げ、更に後敵を真向に斬り下ろして仕留める。
※この他に内伝があります。
組太刀
一人で形の稽古を行っていると、敵の動きなどを意識した動きが分からなくなり、武道の形のはずが踊りと変わらなくなってしまいます。
そのため、木刀をもって二人一組で行う組太刀の稽古を行うことによって、敵の間合いを習得します。
居合の形(太刀)
- 北斗
- 太白
- 稲妻
- 霞
- 流星
居合の形(小太刀)
- 切留
- 突留
- 受流し
- 切上
- 位詰